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イメージバックアップ、クローン(コピー・複製)、ミラーリング(RAID)の違いについて

イメージバックアップ ※HD革命/BackUp Next に該当

イメージバックアップは、「ある時点の状態に復旧することができるファイルの作成」です。イメージファイルとして保存されますので、バックアップ元のドライブ(パーティション)、別のドライブ、外付けハードディスク、CD/DVD/BDなどにも保存することができます。同じハードディスク(ドライブ、パーティション)の異なる時期でのバックアップを複数保存しておくこともできます。

イメージファイルですので、バックアップファイルの保存先のハードディスクから直接起動したり、データを取り出すことはできません※。復元(リストア)の作業を行うことが必要です。

※HD革命/BackUp Nextでは、バックアップファイルを仮想ドライブをとしてマウントし、必要なデータを直接取り出せる機能があります。

■メリット■
OSインストール時、ソフトウェア導入時、といった大きな変更があった場合などの、かつ正常な状態を確認して、複数のバックアップファイルを持つことができます。

システムが不調になっても、保存しておいたバックアップファイルには影響がありません。正常に動作していた時にとっておいたバックアップ時の状態にさかのぼって復旧させることができます。また、保存先ハードディスクは専用である必要はなく、CD/DVD/BDなどにも保存ができます。

■デメリット■
バックアップ作業の時間や手間がかかります。また保存先の空き容量、スケジュールの管理が重要です。

イメージファイルとして繰り返しバックアップを行い、保存できるので、バックアップごとに保存先の容量が圧迫されます。また、当然ながらバックアップを行っていなければ、その時点での状態には戻せないので、定期的にバックアップを行っておく手間や時間は避けられません。

また、保存先のハードディスクから直接起動したり、保存先のハードディスクと交換すれば復旧できるものではありません。復元の作業を行う必要があります。

ミラーリング(RAID1) ※HD革命/DISK Mirror に該当

ミラーリングとは、その名前の通り、鏡に映すように2台※のハードディスクに同じデータを同時に書き込み、データを2重化することでデータを保護する方法です。まったく同じ状態にすること=追加されたデータを書き込むだけではなく、削除されれば、ミラーリング先でもデータが削除されます。

基本的に、ミラーリングはハードディスクの障害に備えてデータを保護することを目的としています。
バックアップのように、ファイルが増加することによる保存先の容量の管理や、スケジュールの管理といったことを意識しないでデータを保護することができます。
一方のハードディスクが壊れても、もう一方のハードディスで作業を続けることができます。

ハードディスクを2台使用していることになりますが、ミラーリング中はOS からは1台のハードディスクとしか見えません。「どちらのハードディスクにアクセスしているのか?」といったことを特に意識をすることもなく通常の使用と変わりありません。

※2台以上で構築するミラーリングもあります。

■メリット■
リアルタイムで同時に書き込んでいるので、定期的にコピーやバックアップをする必要がなく、常に最新のデータを残していくことができます。ミラーリングしているときにもユーザーは特に意識せず、通常と変わらずに作業ができます。また、故障した場合の復旧に時間がかかりません。ハードディスクが故障しても、ミラーリング先のハードディスクですぐに作業を続けることができます。

■デメリット■
ただし、バックアップとは異なり、ある時点の状態にさかのぼって復旧する、ということはできません。常にリアルタイムで同時に書き込んでいるので、最新の状態でしか復旧できません。誤操作やウイルスによるデータ破損の場合、ミラーリング先でも即時に同じ状態が反映されますので、そのデータの復旧はできません。

また、OSに不具合が起きてしまったあとでは、その状態もミラーリングされてしまっているので、もう一方のハードディスクでもOSを起動することはできなくなります※。ミラーリングだけでは、システムの復旧や、破損してしまったり間違って消去してしまったデータの復旧は期待できません。平行して、定期的なバックアップも重要です。

※HD革命/DISK Mirrorは、このデメリットに着目し、システムドライブは任意でミラーリングができるようにもなっています。

コピー(クローニング、複製) ※HD革命/CopyDrive に該当

コピー(クローニング、複製)は、ユーザーが手動、またはスケジュールを組んで、ハードディスクからハードディスクへのコピーをして、同じ内容のハードディスクを作成することです。

ミラーリングと同じく、コピー先として専用のハードディスクが必要となり、また常に最後に行ったコピーの状態だけが保存されます。バックアップやデータの保護目的というよりは、「ハードディスクの容量を大きいものに変更したい」「ハードディスクからSSDに変更したい」といった場合の用途(ハードディスク/SSDの交換・引越し)に適しています。

ユーザー自身が意識して頻繁にコピーをしたり、スケジュール間隔を狭くとったりすれば、ほぼ最新の状態のハードディスクをもう一台持っていることができます。ただしリアルタイムではありませんので、ある日突然、万一データの破損やコピー元のハードディスクが破損した場合には、最後に行ったコピーの後から、その被害に遭うまでのデータは復旧できません。

ただし、安全を確認した上でコピーを定期的に行っておけば、コピー元のハードディスクが壊れてしまったり、システムが不調となった場合には、コピー先と交換することで、最後に行ったコピー時の状態に復旧するといった使い方も可能ではあります。

ミラーリングとは異なり、コピー元、コピー先のハードディスクともにOSから確認できます。コピー先のハードディスクへのアクセスやデータの扱いも通常のハードディスクと変わりありません。

■メリット■
ハードディスクにコピーする、といった非常にシンプルな内容なので操作も簡単です。
また、コピー先のハードディスクも見える状態なので、特定のデータだけを取り出したい場合でも、交換や復元する必要もなく、コピー先のハードディスクからすぐに取り出すことができます。

■デメリット■
コピー先には専用のハードディスクが必要となり、定期的なコピー作業も必要です。
ただし、最後にコピーを行った状態だけが残るので、バックアップのようにある時点までさかのぼって復旧することはできません。OSが不調となった場合、最後に行ったコピーのときにすでに問題が生じていれば、その状態のコピーだけが残ることとなります。この場合、データのみの復旧は期待できますが、交換しても起動できなかったり、動作に問題が生じる可能性があります。

基本的にハードディスクの交換・引越しを目的としているので、バックアップやデータ保護としては他の2つの運用方法のほうが適しています。

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